日本マクドナルドは、2018年2月から5月にかけて、「ハッピーりぼーん」プロジェクトを初開催しました。これは、子供が遊ばなくなったプラスチック製のおもちゃを店舗で回収し、店舗用トレイとして再生するという試みです。目標とする100万個回収を大きく上回る127万個のおもちゃが回収され、約10万枚の店舗用トレイとして再生されたといいます。緑色のトレイを見かけたら、それがリサイクルトレイなんですね。
おもちゃのリサイクルというと、子供から子供へとおもちゃが受け継がれていくイメージがあります。しかし、「ハッピーりぼーん」プロジェクトでは、おもちゃは粉砕されて溶かされ、トレイにされてしまうというので、おもちゃがかわいそうな気がします。子供たちは愛着のあるおもちゃを捨てたがらないので、困ってしまう親が多く、その悩みの解決のために立ち上げられたプロジェクトです。子供は「リサイクルされるならおもちゃを手放してもいい」と納得するそうですが、まさか自分の遊んでいたおもちゃがトレイにされるなんて、本当に思っているんでしょうか?
それでも、おもちゃがただゴミに捨てられるよりはマシなのかもしれませんね。ゴミ置き場に置かれたおもちゃはとても悲惨なことになりますから……。そんなゴミ収集のワンシーンをYouTube動画で確認してみましょう。
エンジンをかけると、ゴミ収集車のプレス機が稼働します。そこに次々と放り込まれていくさまざまなゴミ――。ゴミの詰まった袋や棚の木片、プランター、引っこ抜かれた枯れ木など、どんどん圧し潰されて飲み込まれていきます。そこに、子供用のバイクも放り込まれて、圧縮板にギューッとプレスされ……。メキメキメキッと歪んで砕ける様子が印象的です。
子供用のピンクのイスやテーブルも粉砕されます。まだまだ使えそうなのに、黒いゴミ袋と一緒に潰されてしまうんですね。もったいない!ピンクの車はなかなかしぶとくて、切り落とした枝などと一緒にグリグリと時間をかけて潰されますが、タイヤはいつまでも外に飛び出したままです。
動画の最後でおもちゃがまとめて投げ込まれます。プラスチック製の自動車やぬいぐるみ、人形の家などがメリメリッと音を立てながら破砕される光景は心が痛みます。子供に飽きられ、親からも不用品扱いされ、誰かにもらわれることもなかったおもちゃたちは、ブチブチッバキッと破片を飛び散らせながら、ゴミ収集車の奥へと消えていくのでした。これが、「おもちゃを捨てる」という現実です。