岐阜県高山市の岐阜県立斐太高等学校では、70年以上も続いている伝統行事があります。それが「白線流し(はくせんながし)」です。毎年3月1日の卒業式の日に、卒業生たちが学帽の白線とセーラー服のスカーフを一本に結び、学校前を流れる大八賀川に流すという行事です。
1992年3月29日にフジテレビで青春ドラマ『白線流し』が、その4年後にフジテレビ系列で連続テレビドラマとして同タイトルのドラマが放送されたことで、白線流しが脚光を浴びることになります。「白線流し」というとドラマを思い浮かべる人が多いでしょうが、現在も斐太高校では白線流しが脈々と受け継がれています。
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「斐太高校 白線流し」などの言葉でYouTubeを検索すると、実際に白線流しを行っているシーンを映した動画が何本もヒットします。ニュースなどでも取り上げられることの多い行事で、朝日新聞社の動画もありますが、個人が撮影した動画もたくさんありますね。
多くの視聴者は、高校卒業という生徒たちの人生の一大イベントに思いを寄せますが、セーラー服マニアは別のところを見ています。具体的には、川に流されるセーラースカーフの行方が気になるみたいです。セーラー服の中でも、スカーフは人気のあるアイテムです。だからこそ、マニアにとっては、川に流されていく白いスカーフにさまざまな感情を抱いてしまうんでしょうね。
wikipediaには、「以前は、流した白線は下流で回収して乾かし、ボランティア団体に譲渡していたが、近年それはなくなり、乾燥させた上処分される」とあります。「処分される」とは、具体的にはゴミとして廃棄されるということでしょう。セーラー服マニアは「もったいない!」と思うんじゃないでしょうか?(笑)
セーラースカーフを川に流すのは有名ですが、中にはセーラー服のスカートを川に流す人もいます。そんな動画をYouTubeから紹介しましょう。
動画撮影者の五十嵐佳子さんは、「セーラー服で水遊びした時に水の流れでスカートが流されて行く 様子を撮影して見た」と解説しています。セーラー服を着用して水遊びするのがご趣味の方なのでしょう。で、「せっかくだからスカートを川に流してみよう」と思い、実際に流してみると――。
透明な水が流れるきれいな川なので、紺色のセーラースカートが流れていく様子がしっかりと見られます。流れもゆったりとしていて、時々スカートが岩に引っかかって止まりながらも、流れに身を任せている感じがほのぼのとしています。セーラースカートを川に流すといっても、おそらくこの後は回収されたのでしょう。
ヘドロの浮いている汚い川や流れの速い川に流されるのとは違って、セーラースカートが汚れたり破壊されたりする迫力がないのは残念ですが、ずぶ濡れのスカートを見られるだけでも、マニアにとってはありがたいはずです。