オーストラリア郊外ダンデノン・ノースで撮影されたゴミ収集動画を紹介します。
日本では見られないくらい大きなパッカー車が粗大ごみを回収中です。2人の作業員がイスやカゴなどを投げ込んでいくと、回転盤が上から降りてきて、プラスチックをバキバキバキッと粉砕。回転盤の動きは比較的緩慢ですが、プレスする力の強さには目を見張るものがあります。
見どころは、大きなマットレスを圧し潰すシーンです。作業員が2人がかりでマットレスをパッカー車の荷箱に押し込み、回転盤にその端っこを噛ませました。すると、逃れられないマットレスは、じわりじわりとパッカー車に飲み込まれていきます。すぐに見えなくなるわけではなく、他のゴミが粉砕されるのを目の当たりにしながら、自らも奥へと吸い込まれていくんですね。
マットレスが見えなくなると、今度は棚の粉砕が見られます。メキメキッベリベリッと木材特有の音――。重い物を載せても歪まない丈夫な棚が、パッカー車の口の中ではなす術もなく粉々になっていきます。リサイクル可能な家具であっても、回転盤に圧し潰されたらもう、ただの燃えるごみです。再利用不可です。そんな残酷な現実が目の前で繰り広げられているんですね。
場面が変わって、今度はソファーが放り込まれます。クリーム色と赤色のソファーがあっという間に回転盤に飲み込まれ、荷箱の奥へと消えていきました。その後から黒のマッサージチェアーが押し込まれ……。メキメキメキッと音がして潰されるマッサージチェアーですが、最後の悪あがきで、プラスチック片を外へ飛ばします。しかし、自らを食い尽くそうとする貪欲なパッカー車からは逃れられないのでした。
粗大ごみの収集現場では、実にさまざまなものがパッカー車に飲み込まれていきます。木製家具もあれば金属製家具もあり、マットレスやソファーといった柔らかい素材を使用した家具もあります。それぞれ潰れ方やそのときの音に個性があって、見ていて飽きませんね。散々人間に奉仕させられた挙句、ごみとして無残な姿を晒さなければならない家具たちを憐れみつつも、目を離せない魅力を感じてしまいます。