子供が喜ぶおもちゃの代表として風船があります。袋の中に空気を入れて膨らませただけのものですが、軽くて安全、丸くてカラフル、そして、さまざまな遊び方があるので、低年齢の子供には与えられることが多いですね。そんな子供時代の思い出になりがちな風船ですが、一部の人たちは大人になっても強く心惹かれます。「風船フェチ」です。
風船の素材はゴム(ラバー)が代表的です。ゴムは独特の手触りとにおいがあり、膨らませると程よい弾力性も生まれます。膨らませた風船の表面を指で押すとプヨッとへこみ、指でこするとキュッキュと音がします。顔をくっつければ、ゴム特有の触感と臭気に覆われて、思わずうっとり……するかどうかは人それぞれですが、風船ならでは体験ができるのは確かです。
このように自分自身が風船と戯れる楽しみ方がある一方で、風船を膨らませるというシチュエーションに魅力を感じる風船フェチもいます。風船を膨らませる人は、息を吹き込むときに少し苦しそうな表情をします。美人でも、このときは顔が少し歪むので、普段とは違った一面を見られるんですね。風船を膨らませる女性に、大好きな母親の姿を重ねる人もいることでしょう。
一方で、風船の方はどんどん大きくなっていきます。まずは風船の真ん中部分が膨らみ、次に萎んでいた端っこの部分にも空気が行き渡り、徐々に真ん丸な完成体へと近づいていきます。受精卵が細胞分裂を繰り返して胚になり、胎児となり、最終的に赤ん坊になっていく過程にそっくりです。「風船を膨らませる行為=生命の誕生」と捉えることもできるかもしれません。
今回紹介する動画は、風船を膨らませる2人の美人を映しています。大きな風船があふれている部屋に2人は立っています。彼女たちが手に持っているのはゴム風船です。未使用のペラペラな風船をギューッと伸ばして手を離し、パンッともとに戻るのを見せて、素材をアピールします。
2人はいよいよ風船を膨らませ始めます。彼女たちは口の中に息をため込んで、それを風船の中に吹き込みます。一瞬膨らむ彼女たちの頬、フウッーという音、集中しているときの真剣な面持ち、息継ぎの瞬間……。日常生活の中で、こんなにも真摯に何かと向き合う瞬間はそう多くないからです。風船を膨らませる行為はある種のドラマだと思いませんか?
息を吹き込むと膨張していく風船の先端には、2つの出っ張りがあります。どうやらこれらの風船は、クマやネズミといった動物の頭部を模したものみたいです。完全に膨らませるとユニークな形になりました。風船を指でなでたときのキュキュッという音も心に響きます。
しかし、ここでハプニングが――。右側の女性が息を吹き込み過ぎて風船を割ってしまいました。パンッという破裂音にびっくりした彼女の表情と、その後に思わず笑ってしまうところもキュートですね。割れてしまった風船が気の毒ですが……。
最終的には、もう一人の女性も風船を割ってしまうので、この動画は風船を膨らませて割るまでを映すのが目的だったのでしょう。風船の一生を短い時間で追体験できる風船フェチ動画でした。