「ラバー」とは、いわゆるゴムのことです。「ゴムノキ」と呼ばれる樹木を傷つけて乳状の樹液(ラテックス)を採取し、それを加工することでゴムを作ります。このゴムは、消しゴムや輪ゴム、ゴム手袋といった日用品だけでなく、衣装に加工することも可能です。そして、ラバー製衣装は、一部の人たちの間で根強い人気を誇ります。
そんなラバー製衣装の製作において、国内外で高い評価を得ているのがオーダーメイドのラバー専門店「Kurage」です。池袋に店舗を構えるKurageは、個人からのオーダーを受けて衣装を作るだけでなく、芸能人がTVコマーシャルなどで着用する衣装も手掛けます。また、ヨーロッパのフェティッシュイベント「European Fetish Awards Best Fetish Fashion Design」では、2015年と2016年に2年連続で受賞し、独自のデザインや品質の良さは世界中から注目を集めています。
今回紹介する動画は、Kurageが2016年にアングライベント「デパートメントH」の「大ゴム祭」で披露したファッションショーの模様を映したものです。
ラバー製衣装に身を包んだ女性たちが、ステージの上で舞い踊っています。ラバー特有の光沢やボディーラインを強調するフィット感が美しいですね。さらに、着物をモチーフにした衣装もあって、“和”とラバーの融合が見られます。オリエンタルなデザインが外国人の心をギュッと鷲掴みにするのでしょう。
ラバーといえば、その視覚的なインパクトや触ったときのツルツルした感触だけでなく、独特のにおいがあります。決してかぐわしいとは言い難いものの、悪臭というわけでもない、どことなく心ときめくあのにおいです。ラバーを着用した女性たちがステージ上を動き回ることで、そのにおいも会場に充満したのかもしれませんね。
ラバー衣装は、自分で着るだけでなく、着用者を鑑賞するだけでも楽しめます。五感全てを刺激してくる素材がラバーなんですね。