ゾンビは、何らかの力によって蘇った死者のことです。ホラー映画などにしばしば登場しますし、ハロウィンのコスプレでも定番になっていますね。
そもそもゾンビは、南アフリカやカリブ海の島々などで信仰されている民間宗教「ブードゥー教」に起源があるとされます。ブードゥー教の司祭によって使役される死者のイメージがありますが、実際には「ゾンビパウダー」と呼ばれる薬品によって生者を仮死状態にしたのがゾンビだといわれます。
そんなゾンビですが、現代ではRPGゲームの定番モンスターです。黒魔術師によって復活させられた死者は、冒険者に襲いかかって、ダメージだけでなく毒や麻痺などの状態異常をもたらします。一方、白魔術系の魔法には弱く、光や聖の属性の攻撃で大ダメージを受ける設定が見られます。
また、カプコンのアクションアドベンチャーゲーム『バイオハザード』シリーズにもゾンビは登場しますが、こちらは「T-ウィルス」と呼ばれる感染性の高いウイルスに感染した人間が、肉体変異を遂げ、自分の意思を失って徘徊するようになったものです。アンデット系モンスターというよりも、生物兵器の失敗作という扱いですね。
いずれのゾンビも外見はほぼ同じです。血のりの付いたボロボロの衣服、傷ついた顔や手足、妙な角度に曲がった首、だらんと下がった手、不自然な足取り……。このようなゾンビがダンスを踊ったらどうなるんでしょうか?
YouTubeには素朴な疑問に答えてくれる面白い動画があります。題して、「ダンス・オブ・アンデット」!
夜道をフラフラ歩いてくる女性のゾンビ――。彼女にはまだ生前の意識が残っているのか、テープレコーダーを足元にセットして、ミュージックスタート!音楽に合わせて、ぎこちないながらも手足を動かして、まさに「死者の踊り」!夜道でこんなのがクネクネしていたらビビります(笑)
ゾンビらしく、白目をむいていて、表情はありません。赤く染まった額や口の周りが髪の間からチラチラ見える不気味さも素敵です。見ているうちに、ゾンビが不気味な存在ではなく、セクシーに見えてくるから不思議です。世の中のゾンビが皆、こんな感じの踊る存在だったら、ホラーなんて成り立たなくなりますね。