人気RPG『ドラゴンクエスト』シリーズには、「リビングスタチュー」というモンスターが登場します。英語表記は“living statue”で、「生きている石像」という意味です。『ドラゴンクエスト』シリーズのリビングスタチューも石像に命が宿ったモンスターという設定です。
現実世界にもリビングスタチューは存在します。もちろん、本物の石像が動き出すというホラーな展開ではなく、大道芸の一種として街中で見られることがあるんですね。
大道芸としてのリビングスタチューは、その名の通り、パフォーマーが石像になり切るものです。露出している肌に石像に見えるペイントを施し、それっぽい衣装や小道具を身に付けて、広場や路上に立ちます。石像なので動かないのが原則ですが、ただ立っているだけだと観客を満足させられません。そこで、微妙に動いてみせることもあります。
そんなリビングスタチューを映した動画をYouTubeから紹介しましょう。
のどかな昼下がりの公園――。その片隅に立っているのは天使の石像です。パッと見では何の変哲もない石像ですが、なぜか、この石像の周りに人々が集まっています。なんと、石像が突然動き出したじゃないですか!?
実はこの石像はリビングスタチューなんですよ。リビングスタチューを初めて見る人たちは全員、石像の手の感触が気になるみたいです。
――手は人間と同じく温かくて柔らかいのか?それとも、本物の石像のように冷たくて硬いのか?
誰もがそんなことを考えるのでしょう。握手を求める人たちの多いこと多いこと……。小さな子供が恐る恐る手を伸ばして石像と手を握り合うシーンもあって、とても微笑ましいですね。
石像はただ立っているだけではなく、子供から帽子を借りたり、女性と頬を寄せ合って記念撮影したり……。人々を喜ばせることに長けています。
石像は公園の人気者になって、撮影スポットと化しています。たくさん声をかけられ、子供たちに囲まれ、何人もの人たちと記念撮影して……。幸せな石像だと思います。