ストッキングは現在、ナイロン製品がほとんどです。そのため、火をつければよく燃えます。化学繊維の悲しい性質ですよね。そんなストッキングを燃やす動画をYouTubeから紹介しましょう。
可愛らしいリボンのついた婦人靴――。その中に丸められたストッキングが入っています。小さな炎がストッキングの端でチロチロと揺らめき、化学繊維を黒く焦がしていきます。逃げ場のないストッキングは、炎の浸食をただ受け入れるしかありません。
「Best friends」というタイトルは皮肉です。確かに、ストッキングと靴は、どちらも女性の足を守る役割を担い、お互いに共働することも多いでしょう。だからといって、焼却されるそのときまで、一緒にいたいとは思わないでしょう。靴からしたら、ストッキングの炎がいつ燃え移るか、ヒヤヒヤしているに違いありません。自分まで燃やされる筋合いはない、と――。
シンデレラをイメージしてか、ガラスの靴にロウソクを立て、それに火を灯す趣向が時々見られます。靴の中で燃えていくストッキングは、そんな趣向を彷彿とさせるものがあって、なかなかロマンティックではあります。ストッキングと靴の演出は途中で終わっているので、この後どうなったのかは不明です。気になるところですね。
動画後半は、黒いハイヒールが少しずつガソリンをかけられて燃えている動画です。上から滴ってくるガソリンの雫――。それが小さな火種を燃え上がらせて、ハイヒールを焼き焦がします。薄暗い中でオレンジ色に輝く炎は美しく、見ているこちらは思わず息を飲みます。しかし、ハイヒールは苦しみをグッとこらえているはずです。世の中の不条理に翻弄され、二度と女性に履いてもらえない状態になっていくハイヒールが憐れでもあります。まさに「生命の炎」といったところでしょうか?
ストッキングや靴を燃やすだけの動画といえばそれまでですが、撮影者の拘りが滲み出ていると思います。焼却の美学を堪能するには最適の動画です。