【サイケデリック・メドゥーサ】触手を広げて深海を漂う美しいクラゲ

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メドゥーサは、ギリシャ神話に登場する女性の怪物です。ゴルゴン3姉妹の末妹だったメドゥーサは、誰もは見とれてしまうほどの美少女でした。その美貌を女神アテナにねたまれて、頭髪が無数のヘビで恐ろしい形相をした怪物に変えられてしまいました。メドゥーサの醜さは、その顔を見たものを石化させるほどでした。しかし、鏡の盾を装備した英雄ペルセウスによって、メドゥーサは首を切り落とされて退治されました。

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このメドゥーサの首にちなんで「サイケデリック・メドゥーサ」と名付けられたクラゲが撮影され、映像がYouTubeに公開されて話題となっています。

動画を撮影したのはアメリカ海洋大気庁(NOAA)。プエルトリコ南西部の沿岸部で、水深1015メートルの場所で漂っているサイケデリック・メドゥーサを無人カメラが偶然とらえました。

動画には、細くて透明な触手を広げて海中を漂うサイケデリック・メドゥーサが映っています。丸いお椀のような形をした体は紫色です。拡大してみると、骨を紫に染め上げたビニール傘のような構造になっているのがわかります。細長い染色体のようなものが透けて見えるのも神秘的です。

確かに、パッと見はメドゥーサの生首みたいですが、メデューサとは違って美しいですね。その美しさに思わず見とれてしまって動けなくなるので、神話の怪物同様に“石化”能力があるといってもいいのかもしれません(笑)

NOAAのマイク・フォードさんは、ブログで次のように解説しています。

「このような個体に出会ったのは今回が初めてではありません。今までに、これと同種のクラゲの別個体も無人カメラでとらえてきました。確かにサイケデリックですし、映像はクラゲのとても興味深い様子を見せてくれます。このクラゲは、触手を広げて針で刺したり獲物を待ち伏せしたりしながら海底を漂い、エサを獲っているといわれています」

美しいメドゥーサが漂う海底は、人間にとって現在も未知の世界です。神秘的な生命体との出会いにワクワクします。

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