空軍に所属する兵士たちは、戦闘機を操縦する際にヘルメットと酸素マスクを着用します。ヘルメットの方は一般に「パイロットヘルメット」「フライトヘルメット」と呼ばれています。操縦室などで頭を周囲にぶつけても大丈夫なようにヘルメットを被るんですね。
また、上空では酸素が薄くなるため、酸素マスクも必須です。特に戦闘機では、気体の構造上与圧が低くなっているため、いっそう酸素が薄くなります。そのため、機内にいるパイロットは、酸素マスクを装着して、酸素が全身に行き渡らず低酸素症になのを防ぎます。
パイロットマスクの中でも、1980年代から米空軍で使用されるようになったのは「MBU-12/P」です。これを装着した女性を映した動画がYouTubeに公開されています。
のどかな田園風景を背景に、パイロットヘルメットを装着した女性が立っています。黒いシャツにジーパンという服装がパイロットヘルメットとミスマッチしています。もっといえば、田園風景にパイロットヘルメットというのが、そもそも異様です。
そんな奇妙な恰好をした彼女が稲穂の中を歩きます。空気がきれいそうな場所であるにもかかわらず、酸素マスクを装着しているために息苦しそうな彼女――。美しく見える田園風景も実は有毒な空気に汚染されていて、酸素マスク無しには外を歩けない――。そんなSFチックな妄想も膨らみます。
機能性重視がもたらす美。彼女の頭部がアップされたときに聞こえる呼吸音。ヘルメットに添えられた手。サングラスによって顔が隠れたため、“非人間的”な存在になった彼女が稲穂の中を歩く姿は、都市伝説として有名な怪人「マッドガッサー」のようです。途中で彼女は酸素マスクを外したり装着し直したりしますが、映画のワンシーンを彷彿とさせますね。
ヘルメットマスクと酸素マスクを装着した女性がフェチ魂に火をつける動画でした。