新型コロナウイルスの感染が拡大する中、2020年4月8日時点で、日本国内の感染者数は4500人を超えました。安倍晋三首相は7日、特別措置法に基づいて「緊急事態宣言」を発令。対象となるのは東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡の7都府県で、期間は5月6日までの約1か月です。7都府県の知事は外出自粛を要請できますが、法的強制力はないため、国民が素直に従うかどうかは不明です。コロナ禍の早期終息のためにも、政府と国民が協力することが求められています。
ウイルスが猛威を振るっているのは日本だけではありません。海外に目を向ければ、日本とは比べ物にならないくらい甚大な被害を出している地域もあります。そんな中、SNSを中心に「コロナウイルス・チャレンジ」がブームとなっていて、その様子を撮影した動画が拡散されています。
コロナウイルス・チャレンジの火付け役は、アメリカに住む女性、アヴァ・ルイーズさん。ルイーズさんは、TikTokで3万7千人、Instagramで17万人のフォロワーを抱えるインフルエンサーです。そんなルイーズさんは2020年3月、飛行機内のトイレの便器を舐める動画をTikTokに投稿し、ネット上で拡散されると同時にメディアでも取り上げられて大炎上しました。
ルイーズさんは動画投稿の際、機内が清潔であることを示すといったことを書き込んでいましたが、不謹慎な悪ふざけ動画を通して知名度を上げたかっただけです。当然のことながら批判が殺到。アメリカの有名コラムニストであるメーガン・マケインさんに至っては「刑務所にぶち込むべきだ」と激怒しました。もっとも、こうした事態を想定していたルイーズさんは、批判者を挑発するような発言をし、悪い意味で世界中に顔と名前を知られることになりました。
「いくら知名度を上げたからといって、便器を舐めるのはルイーズさんくらいだろう?」と思っていたら、なんと、コロナウイルス・チャレンジを行う猛者たちが次々と現れました。中には、公衆トイレの便座を舐める動画を投稿した後、本当に新型コロナウイルスに感染してしまった人もいます。「目立ちたい」という欲求は、時として人間を愚かな行為へと駆り立てるのでしょう。