何かとお騒がせな芸能人のデヴィ夫人は2019年5、高級ホテルを相手取って民事訴訟を起こしました。 2017年12月24日、クリスマスパーティーの際ホテルに預けた4000万円相当の超高級毛皮コートを破損された、というのが理由です。
「4000万円相当」って何?
と思わずツッコみたくなりますが、このコートは「ロシアンゴールデンセーブル」と呼ばれる最高級毛皮を使った一品。イタチ科の動物70匹分の命と引き換えに作られた、ある意味では怨念のこもっていそうなコートですが、床まで届く丈のコートは世界にいくつあるかわからない貴重なもの。それをニューヨークから持ってきて自慢しようと思っていたのに、右腕の部分が切れて垂れ下がってしまったといいます。
デヴィ夫人は会場に到着後、ホテルの女性従業員にコートを預けました。パーティー開始から30分以上過ぎたころ、従業員に呼ばれて別の部屋に案内され、そこで破損したコートを見せられたそうです。このとき 2人の男性従業員はデヴィ夫人を嘘つき呼ばわりし、「コートも最初から破れていた」と発言。ホテルに責任は無いとしつつ、コートを預かった女性従業員をデヴィ夫人に会わせようとせず…。
このような態度のホテルに対して、「プライドを傷つけられた」と憤慨したデヴィ夫人は提訴に踏み切ったんですね。コートの価値全額を請求するというわけではなく、コートの修理代と弁護士費用に、プライドを傷つけられたことに対する慰謝料を加えた181万8000円の請求。ホテルとしては、訴訟の勝敗よりも、声の大きい有名人に訴えられたことによる悪評の流布の方が痛いんじゃないでしょうか?
裁判の行方が気になるところですが、今回は毛皮つながりで、美しい毛皮コートの動画をYouTubeから紹介しましょう。
モコモコした毛皮のロングコートをまとった美女が画面の前まで歩いてきます。
足元まで届く丈がゴージャスさを演出しています。くるりと一回転した後、フワフワのフードを被ってみます。背中を見せながらコートを広げると、黒と茶色の模様が画面いっぱいに広がって、見る者の目を釘付けにするんですよ。毛皮特有の美しい光景です。
現在は「動物の権利(アニマルライツ)」という考えが普及して、毛皮に対する風当たりが強くなっています。それでもやはり、本物の毛皮が持つ美しさは代替品では再現できないんじゃないか、と思います。