馬は昔から、人間にさまざまな恩恵をもたらしてきました。日常生活では農作業の手伝いや荷物運び、馬車などとして活用され、戦時には戦士を背中に乗せて走りました。こうした役割から解放された馬たちは現在、競走馬として人々の欲望を駆り立てる役割を担っています(笑)
そんな馬ですから、時として人間と“深い絆”で結ばれることがあります。そして、それが悲劇へと発展することも……。
東北地方では、蚕や農耕の神として、「おしら様」と呼ばれる神様が信仰されています。桑の木で作られた30センチほどのご神体で、男女の顔や馬の顔が掘られています。おしら様の祭日である「命日」には、老婆が祭文を唱えたり、少女がおしら様を「遊ばせ」たりしていたといいます。
おしら様の由来が、馬と少女の婚姻譚だというからびっくりです。昔、貧しい農家に娘がいて、飼い馬と恋に落ちてしまいました。娘は毎夜厩舎に通い、ついには馬と夫婦になってしまいました。このことに怒った娘の父親は、馬を殺して、それを木に吊り下げました。馬の死を知って嘆き悲しんだ娘が、馬の首とともに天に昇っていき、これがおしら様になったんだとか。
とんでもない展開のストーリーですが、女性が馬に恋をすること自体は決してあり得ないとは言い切れません。そんな“禁断の恋”を予感させる動画をYouTubeから紹介しましょう。
動画に映っているのは、毛並みの美しい牡馬とグラマーな美女です。馬はモジモジしていて、どうやら女性に恋をしているようです。前脚を上げるパフォーマンスをして、何とか彼女の気を引こうと必死なんでしょうか?とても可愛らしい馬ですね。
そんな馬の好意に答える女性は、馬の首を抱きしめ、馬の頭を肩に乗せ、馬のお腹を撫でます。頬にチュッとされた馬の目はトロ~ンとなって、うっとりとしているようです。馬は女性の後を追いかけ、彼女が走れば飛び跳ねます。彼女と背中合わせで座っている姿は、まるで人間同士のカップルのように見えます。
動画は、雰囲気が出るように編集されたものでしょう。馬と女性は本当にラブラブかどうかはわかりません。しかし、女性が凛々しい馬に惚れ込むことはあると思います。美しい動画を見ながら、馬と美女の“禁断の恋”を妄想してしまうのは私だけでしょうか?