「不思議の国のアリス症候群」という変わった病気があります。自分の体や他のものが通常とは異なる大きさに感じられる症状で、目の障害に由来するわけではないのが特徴です。自分が小人サイズになったように感じられたり、 アリが巨大に見えたり、近くの壁が遠くにあると錯覚したり……。まるでルイス・キャロル『不思議の国のアリス』の世界観そのままです。
不思議の国のアリス症候群は、ヘルペスウイルス科の一種、エプスタイン・バール (EB) ウイルスによる中枢神経系の炎症によって引き起こされるといわれます。ほとんどの子供はEBウイルスに感染するため、幼少期に不思議の国のアリス症候群を経験している人が多いと考えられています。
幼かった私も、自分の体が急速に縮んで、天井や壁がはるか遠くに退いていく経験をしたことが何度もあります。怖いというよりも、あまりの異様さにとまどっていると、直に普通の感覚が戻ってしまうんですよ。幽体離脱の一種だと思っていましたが、どうやら不思議の国のアリス症候群だったみたいです。
不思議の国のアリス症候群は主観的なものに過ぎませんが、もし本当に体が巨大化したらどうなるんでしょうか?そんな妄想を再現したCGがYouTubeで見られます。
ソファーの上で寝ている制服美少女――。気持ちよさそうにスヤスヤ寝息を立てている彼女ですが、なんと、体が巨大化しちゃったじゃないですか!
目が覚めると、彼女の巨体は町のど真ん中に!建物が悉く彼女より小さくなっています。びっくりする彼女ですが、体の膨張は止まりません。さらにひとまわり大きくなった体がバウンドすると、お尻で建物を圧し潰してしまいました。彼女が体を起こすだけで地響きが鳴り、もはやゴジラもびっくりの大怪獣です。
巨大化に歯止めのかからない彼女の体は日本列島よりも大きくなって、ついに宇宙に飛び出してしまいます。地球の大きさを超え、土星の輪っかすらを頭に戴き、巨大な星が誕生するかのごとき大迫力で宇宙に進出していきます。案外宇宙の誕生はこんな感じで引き起こされたのかもしれませんね(笑)